泉本奈生美(いずもと なおみ)WEBサイトへお越しいただきまして、誠にありがとうございます。このサイトは現在制作中で、これから徐々にコンテンツを増やして参りますので、今後もまたお越しいただければ幸いでございます。(20231205)
私が未意識と呼んでいるものは、一般的には無意識と言われるものだ。その意識に上らないごく小さな脳の電気信号を、私は、無いことにはしたくない。そう考えているうちにいつの間にか、それを無意識ではなく未意識と呼ぶようになっていた。未意識がいくつも集まって意識となる。そんなイメージ。
脳科学者の話を読んだ。人間の行動は、無意識の脳活動が先に決めていて、それを意識する瞬間は後から遅れてやってくるらしい(東京大学・脳神経学者・渡邉正峰氏)。私はその無意識の脳活動こそ、感性だと考えるようになった。意識する前の、脳の小さな電気信号のひとつひとつが感性だとすれば、それは暗闇の中にチラチラと光る微かな灯りのようだ。どんなに微かであっても、確かに存在していて、私を創っているように思えた。1つや2つの灯りでは気がつけない無意識が、たくさん集まって初めて意識に上る。そんな、確かに存在する感性を「無」意識と言うのには違和感があって、いつのまにか「未」意識と呼ぶようになっていた。
学生の頃、「いつも画面からはみ出すような構図なんだね」と言われたことがあった。それまで私は、そんなふうに考えて描いていた訳ではなかったので、そう言われて「あ!」と思った経験がある。デッサンを教えてくださっていた恩師の口癖が「はみ出していいから、そんなこと気にしないで、どんどん大きく描きなさい。」だったから。いつの間にか、大きくはみ出す構図が好きになっていたのだ。未意識の感性が、意識に上った瞬間だったなぁと、振り返って、思う。
1964:大阪生まれ
1987:個展「ピープル展」(金沢)
1988:金沢美術工芸大学卒業/コンテンポラリーアートエキスポUSA展奨励賞(ロサンゼルス)/アートウィークカナザワ88参加
1989:サロン・ド・メ 招待出品(パリ)/個展(東京アートスペース・コア)
1990:サロン・ド・メ 招待作家展(東京ギャルリ・フィナール)/個展(東京ギャラリーQ)
1991:サロン・ド・メ 招待出品(パリ)
1992:個展(東京ギャラリーQ)/個展(カナザワギャラリー17)
1993:個展(横浜YU現代美術)/個展(東京松涛ギャラリー)/サロン・ド・メ 招待作家展(東京ギャルリ・フィナール)
1993~2023:コバヤシ画廊にて個展開催
受賞歴・グループ展・個展の詳細については▶こちらのトライセラアートに掲載しています。